クレジットカードのデュアル発行

昭和50年代の終わりになると、各社ともに単一の海外ブランドの提携だけでは、国内外における市場の限界に直面せざるを得ない状態になり、信販系、銀行系、また、流通系のカードの多くは、他の国際ブランドのカードも並行して発行するようになりました。

まず昭和62年、日本信販がVISAとマスターの両方を1社で発行する「デュアル発行」を始めました。

一方、銀行系クレジット会社も、今までマスター系であったダイヤモンドクレジットが、63年にVISAインターナショナルと提携しデュアル発行を始めたのを皮切りに、ユニオンクレジット、ミリオンカードサービスも相次いでデュアル発行を開始します。一方、VISA系であった住友クレジットサービスもマスターカードを発行するようになりました。

また、63年、日本信販は、銀行系カード会社以外のカード発行会社の決済の共同化、異業種交流によるニュービシネスの開発を目的に「国際カードビジネス協会」を発足させました。同協会の会員である信販会社、流通系のクレジット会社は次々とVISAのマークをつけた国際カードを発行することになります。