最近はスマートフォンのように携帯電話の端末本体が高額なことから、月々の利用料金と端末代金の分割払いをセットで支払う人が多くなっています。この場合、端末代金の月々の支払分と同額分月々の利用料金が割引される契約も多く見られます。(実質負担0円とPRされている場合も多い。)このため、一見端末代金がかからないように誤解されやすいのですが、あくまで利用料金が割引されているだけであり、端末代金は分割で支払っていることになります。
したがって、支払いを延滞すれば、端末代金の分割払いである以上、クレジット契約※であるため、その遅れた事実がクレジットの指定信用情報機関である、㈱シー・アイ・シーに登録されてしまうことになります。
なお、支払いが3か月以上延滞した情報(異動情報)は、延滞を解消しても契約終了から5年間残るため、その期間に、クレジットカードを作ろうとした場合や車のローンを組もうとした場合には断られてしまう可能性があります。端末代金が『実質0円』と書かれていても、契約はどうなっているのか(クレジット契約が含まれているかどうか)、携帯電話・スマートフォンを購入する際にはよく確認し、疑問に思ったことはお店で確認するようにしましょう。
※実際の契約書には「個別信用購入あっせん契約」と書かれています。
また、携帯電話の分割払いが3か月以上遅延すると、その情報(異動情報)はクレジットの指定信用情報機関(㈱シー・アイ・シー)だけでなく、銀行などの他の信用情報機関にも共有されるため、銀行のローンなどの審査の時にも影響が出る場合があります。
子ども名義の契約の場合、親が支払いを延滞した場合でも、子ども(契約者)の延滞として登録されます
未成年者、特に18歳以下であれば、保護者が支払いを行う場合が多いと考えられますが、信用情報として登録されるのは契約者(子ども)の情報です。例えば、子どもの名義の契約で親が子供の携帯電話の代金を支払い、延滞をしてしまった場合、親の信用情報ではなく、子ども(契約者)の信用情報として延滞した情報が登録されてしまうことがあります。その後、子どもが自身でクレジットカードを作ろうとする場合や車のローンを申込む場合に、この延滞した情報のために断られてしまうような事態になることが懸念されます。
保護者の方は以上の点を十分認識していただくことが必要です。
携帯電話代金の分割払いについて正しく認識しましょう
多くの場合、携帯電話の利用料金と端末代金の分割払いは一緒に請求されます。毎月の支払いは、数日遅れても携帯電話が急に利用できなくなることはないかも知れません。
しかし、携帯電話代金の分割払いについて、延滞を続けてしまうと、将来クレジットを利用しようとする時に使えなくなってしまう可能性があります。携帯電話代金の分割払いがクレジット契約であるということをしっかりと認識して利用するようにしましょう。