クレジットではありませんが、小口決済の分野で電子マネーの実験が展開されました。形状はクレジットカードのようなプラスチック板ですが、ICを情報媒体としてカードに搭載することによって可能になったものです。先駆けとなったのは平成7年に実験を開始したイギリスのモンデックス社で、同社を視察するために日本からもカード会社などが渡英しました。その後、国内でも神戸、渋谷、大宮で次々と実証実験が行われました。
ICカードについては、技術革新も急速に進み、これらの実験で使われた接触型といわれるカードに加え、非接触のICカードも登場しました。ICカードは、セキュリティ面で磁気テープよりはるかに安全性に優れていることから、偽造カード対策等を目的として、クレジット業界ではクレジットカードに導入することにし、本格的に展開していきました。