平成になって、消費者金融会社が業績を大きく伸ばしました。大手3社が平成5年に東京証券取引所一部に上場したのを皮切りに、その後も株式上場に踏み切る会社が続きました。消費者金融会社が業績を伸ばした背景には、顧客と直接対面しない契約システムの導入が挙げられます。無人契約機の導入によって、消費者金融は若い世代を中心に広く受け入れられ、顧客を大いに伸ばしました。
一方、銀行もリテイル戦略の拡大を目指して、消費者金融分野への進出が相次ぎました。これまで銀行は、土地を担保にした企業向け融資を専門にしていましたが、収益性の高い個人向け小口融資に進出してきたわけです。
設立された数社は、いずれも消費者金融会社と提携し、消費者金融会社が持つ与信ノウハウと銀行の資本をバックに市場開拓しました。金利は、銀行本体が行う個人ローンよりは高いものの利息制限法を上限としていました。